エクセルが少しできるようになってくると、必ずいくつかのカベにブチ当たります。
そのうちの1つがVLOOKUP関数です。
すっごく便利なんですが、内容が理解しにくいんですよね。
ということで、今回はVLOOKUP関数の基礎がサルでもわかるように説明していきます。
この記事を見ていただければ、とりあえずVLOOKUP関数の意味がわかるようになります。
VLOOKUP関数ってそもそも何?
VLOOKUP関数の説明に入る前に、そもそもこの関数が何をしてくれるのかを説明しますね。
ここで、突然ですが問題です。
下の表の商品コードA007の値段はいくらですか?
・・・そう、答えは1,000,000ですね。
ここで、あなたの目線はこんな感じで動いたはずです。
VLOOKUP関数はコレと同じことをやってくれます。
人間なら数十行あったら目が痛くなりますが、
エクセルさんは何万行あってもへっちゃらなので、何かの値を探すときはとても便利な関数なんです。
VLOOKUP関数の構造
では、VLOOKUP関数の構造を見ていきますね。
VLOOKUP関数は、( )の中に以下のように①~④を入力する必要があります。
=VLOOKUP( ① , ②, ③, ④ )
①検索値
②範囲
③列番号
④検索の型
①~④はエクセルさんの説明なのですが、エクセルさんは頭が良すぎて凡人には理解不能です。
(っていうか、誰もわかんねーよ。)
なので、この関数を人間がわかるように翻訳してみます。
VLOOKUP関数の翻訳
VLOOKUP関数を翻訳しますが、
文字だけじゃ分かりづらいので、このあと具体例を使って図で説明します。
一通り目を通してもらったら、次の「VLOOKUP関数の図解」へ進んでくださいね。
翻訳としては、
・①に書いてある値が、
・②の範囲の左端の列にあるかどうかを上から順に探していって、
・もし見つかれば、そこを「1」と数えて③に書いてある数値の分だけ右にズレる。
・ズレた先に書いてある値が、関数が入力されている場所に出てくる。
となります。
・・・うん、わからないですよね。
わかってます。わかってますよ。
なのでさっさと次の項目行って、図の説明見てくださいね。
「あれ、④は?」って思った方へ。
「FALSE」って入力しといてください。おまじないみたいなもんです。
FALSEがあるからTRUEもあるんですが、98%くらいの確率でFALSEを使います。
今回は超絶基礎編なので、今はそれで十分です。
VLOOKUP関数の図解
ここからは具体例とともに、図を使って説明します。
例えばC4のセルに図のようにVLOOKUP関数が入力されていたとします。
この時、C4に何が出てくるかを「VLOOKUP関数の翻訳」に沿って順番に見ていきます。
①に書いてある値が、
→今回の場合B4なので、「A007」です。これを探していきます。
最初の例でいうと、「A007の値段はいくらですか?」って聞いてるうちの「A007」の部分ですね。
②の範囲の左端の列にあるかどうかを上から順に探して行って、
→今回の場合「E3からG13の範囲の左端の列」なので、「A007」がEの列にあるかどうかを上から順に探していきます。
エクセルさんに、どの範囲を探すかを指示する部分です。
(注:本当は範囲を指定する時は絶対参照にすることが多いですが、今回は解説のためにあえて外しています。)
もし見つかれば、そこを「1」と数えて③に書いてある数値の分だけ右にズレる
→今回の例だと10行目に「A007」と書いてあるので、そこを「1」と数えて、そこから3だけ右にズレます。
最初の例でいうと「値段はいくらですか?」の部分です。
でも、エクセルさんには「値段」という曖昧な指示はできないので、具体的に
「一番左から右に向かって○○列ズレなさい!」
と指示する必要があります。
ズレた先に書いてある値が、関数が入力されている場所に出てくる
→ズレた先に書いてあるのは「1,000,000」なので、関数が入力されているC4に「1,000,000」が出てきます。
探し方が最初に出した問題(探し方の目線)と全く同じ順序になってることを確認してくださいね。
VLOOOKUP関数の注意点4点
・②の範囲で探してく列は左端の列です。それ以外の列で探すことは出来ません。
・②の左端で縦に探していきます。横には探せません。
・③は左端を「1」として数えます。
・VLOOKUP関数は「検索結果を表示したいセル」に入力します。
VLOOKUP関数入力のコツ
さっきは結果だけ見ていきましたが、ここでは実際に入力していく所を見ていきます。
どんな関数でもそうなんですが、入力する時はやることを声に出しながら入力してください。
こんな感じです。
「検索した結果を出したいのはC4やから、ここにVLOOKUP関数を入力する。」
「探したい商品コードはB4に入力しているから①には「B4」を入力。」
「んで、②の範囲について、探していくのは商品コードやから『商品コード』を左端にして範囲を指定せなアカンなぁ。あと、最終的に欲しいのは『値段』やから、そこもちゃんと範囲に入れて指定する、と。」
「もし探してるコードが見つかった場合、最終的に出したい「値段」は②の左端から3つ右にズレたところやから③に「3」と入力。」
「最後の④はおまじないでFALSEを入力、っと。」
自分、これを未だにやってます。
アホっぽいですが、指差し確認みたいな効果があるのでミスが減ります。
初心者にとっても、人間の脳は目だけでなく声に出したりして刺激を色んな方向から与えると、習得スピードや理解力が格段に上がります。
さらに、会社で大声でやると変人の称号も獲得できます。オススメです。
VLOOKUP関数の活用例
関数の説明だけ見ても何が便利なの?どうやって使うの?っていう疑問が湧くと思いますが、
上記の図での解説のように、
「一覧(マスタ)があって、そのコードから具体的な名前や値段を表示させる」
という使い方が代表例です。
例のように、探したいコードを入力すると、VLOOKUP関数を入力している場所に自動で値段が表示されます。
そして、商品コードを変えると自動的に値段も変わるのでとっても便利。
そして、絶対に値段を間違えないのも魅力。
人間が手入力で値段を打ち込んでいたら、
桁を間違ったり、1つ上の値段を打ち込んでしまったりしますからね。
とにかく便利な関数なんです。
VLOOKUP関数のまとめ
この記事の内容で、ひとまずVLOOKUP関数の基礎はOKです。
このあと大事なのは、自分の業務をしながら
「あ、ここでVLOOKUP関数使えば便利!」
と気づくことです。
一度基礎を理解してしまえば使える場所は必ず見つかります。
一度そのようなところが見つかれば、「あ、ここも使える!」と正の連鎖が始まります。
そうすればあなたの将来の時間はどんどん節約できるようになりますので、最初は辛いかもしれませんが是非頑張ってください。
なお、②の範囲の設定方法については図の解説よりもっと便利な設定方法がありますので、下記リンクをご参照ください。
(今回の記事の解説ではわかりやすさを優先したので、すごくイマイチな設定の仕方になってます。)
VLOOKUP関数にはその他にも細かい注意点や応用の使い方がたくさんあるのですが、
長くなりすぎてしまうため、また別の記事にまとめますのでお楽しみに。
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